150秒にかける青春〈上〉38度日本一の箕面自由学園チア部 笑顔と涙、常勝への道

大阪に伝説のチアリーディングチームがある。1991年創部。元クラリネット奏者の監督は指導経験がない。「ディズニーランドに連れて行ってあげる」。それが部員を集める誘い文句だった。そこからジャパンカップ9連覇を含む全国制覇38回。華やかさだけではない。その裏側にある厳しさ。3回連載で150秒にかける青春に迫った。(敬称略)

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全国制覇38回を誇る箕面自由学園高等学校チアリーダー部

全国制覇38回を誇る箕面自由学園高等学校チアリーダー部

笑顔で円陣「だいふく~」のかけ声

阪急電車の大阪梅田から石橋阪大前で乗り換えると、20分ほどで桜井駅に着く。

そこから南へ歩いてすぐ。緩やかな坂の途中に、箕面自由学園高校チアリーダー部「GOLDEN BEARS」の練習場はある。

授業を終えた生徒たちが、足早に集まってくる。

その表情はみな明るい。

すれ違う人がいれば立ち止まり、あいさつをする姿は心地よい。

制服から着替えを済ませると、テキパキと練習の準備が進んでいった。

全部員で円陣を組む。

「だいすきな仲間と」

「いつもスマイル」

「ふぁいとイッパツ」

「くい~ん The BEARS」

(頭文字をとって)

「だいふく~」

そんな元気いっぱいのかけ声から練習はスタートする。

高校の部活動において、38度の日本一に立った学校は他に例を見ないだろう。

楽しさと美しさ、そして笑顔。

それとは対照的な厳しい指導と過酷な練習メニュー。

全国制覇を夢見て全国から集まった部員は57人。

彼女たちは青春の全てを、ここにささげている。

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編集委員

益子浩一Koichi Mashiko

Ibaraki

茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。