【照ノ富士引退会見全文】「相撲の奥深さ、国技がどういうものか、深く思うように…」
横綱照ノ富士(33=伊勢ケ濱)が1月17日、東京・両国国技館で引退会見を開きました。
一問一答の全文をお送りします。
大相撲
西岩親方(元関脇若の里)ただいまより照ノ富士引退会見を行います。まず初めに師匠、伊勢ケ浜よりご挨拶があります。
伊勢ケ濱親方(元横綱旭富士)この度、照ノ富士が膝の怪我と腰の怪我、体力的にも限界もきまして引退することになりました。現役時代、皆さんには大変お世話になり、本当に感謝しております。 これから年寄照ノ富士としてまた後進の指導にあたっていきます。よろしくお願いいたします。
西岩親方続きまして、照ノ富士よりご挨拶があります。
照ノ富士皆さん、場所中の忙しい中お集まりいただき本当にありがとうございます。私、照ノ富士、現役を引退し、年寄照ノ富士として今後、後進の指導に尽力してまいりたいと思います。現役中、たくさんの方に支えていただき、本当にありがとうございました。これからも、これからも頑張っていきますので、またご指導のほどよろしくお願いします。
西岩親方どうぞ座ってください。それでは、代表、質問に移ります。NHK大坂アナウンサー、よろしくお願いします。
―では、代表からいくつか質問させていただきます。よろしくお願いします。まず、横綱にうかがいます。今の率直な気持ち、どうでしょうか
照ノ富士そうですね、14年間、本当に激しい相撲人生だったかなと振り返って思います。
―引退を決断するまでの経緯教えてください
照ノ富士本当に自分の中でできる限りのことを今まで尽くしてきたつもりですけど、本場所では思い通りの相撲できなくなり、これ以上、この中途半端の気持ちと体で土俵に立つべきじゃないなと思い、 引退することができました。
―師匠にはどの段階で伝えましたか
照ノ富士そうですね。初日の負けた日に師匠のところに行き、もう1回負けたら自分の中でも引退したいなと思いますっていう話をしました。
―場所中、横綱から何か覚悟とも取れるような言葉もありました。もう初日の段階である程度、気持ちを作っていたということですか
照ノ富士そうですね。今までこの体と付き合いながら、まだ優勝できるっていう自分の中での自信があって、相撲を取り続けてましたけど、本場所の前の体の状態、そして稽古内容、ふまえた上で本当に、不安も感じてきてましたんで、こういう気持ちで土俵に立つべきじゃないかなっていう思いはありつつ、最後まで自分の中でやれることを精一杯やって、限界を乗り越えてやりたいなと思って土俵に立ちましたけど、もちろん結果につながらなかったわけですから、自分の中で決めました。
―ご家族にはどの段階で伝えましたか
照ノ富士そうですね。初日の夜に話して決めました。
―どういうやり取りがあったんでしょうか
照ノ富士普通にこれ以上相撲を取れる体じゃないなっていうような話をしました。
―ご家族の反応はどうでした
照ノ富士そうですね。ほっとした気持ちになったんじゃないかなと思います。
―14年の現役生活でした。先ほど横綱からも言葉がありましたが、いろいろなことがあった14年間だったと思います。あらためてどうでしょうか
照ノ富士そうですね。むしろいい時も悪い時もありましたけど、相撲人生を2回楽しむいい機会になったんじゃないかなと思うし、そしてたくさんの方に支えられてきたなっていうのは実感してます。
―大関から一時、序二段にまで番付を下げました。つらいこともたくさんあったと思いますが、振り返ってみるとどうでしょう
照ノ富士ま、マイナスにとらえたら何でもうまくいかないので、全部プラスに捉えてやってきました。
―そこから復活を果たして、横綱にまで昇進しました。何か横綱に上がって、気持ちの部分で変化というのが出てきたんでしょうか
照ノ富士そうですね。あの、横綱に上がるまでは、がむしゃらにただ強くなりたい、横綱になりたいっていう思いで、稽古、トレーニングに励んでやってきましたけど、横綱に上がってから、本当に相撲の奥深さっていうか、この国技としてあるものがどういうものなのかっていうことをちょっとずつ感じるようになり、それに関しては深く思うようになりました。
―横綱昇進後、かなり休場も多くなりました。そのあたりはご自身はどう受け止めていらっしゃいましたか
照ノ富士そうですね。最初から横綱になる時は、長く相撲を取れないだろうっていう気持ちでいたんですけど、本当に周りのファンの方、そしていろんな方の、その支え、好意があって、まだやれるっていうその気力がありましたので、その気持ちだけでずっとやってきました。
「横綱に昇進したことは奇跡に近い」
―師匠にもうかがいます。師匠として率直な今の思い、聞かせください
伊勢ケ濱親方横綱が引退するのは残念なことですけどね。私から見たら、もうやることは十分やってきたと思う。あとは本人がね、やめるっていうことであれば、それはそれで尊重してあげて、それでいいと思っています。
―初日の取り組みが終わった後、というふうに先ほど横綱はおっしゃいましたけども、師匠としてはどういう言葉をかけたんでしょうか
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1996年入社。特別編集委員室所属。これまでオリンピック、サッカー、大相撲などの取材を担当してきました。X(旧ツイッター)のアカウント@ichiro_SUMOで大相撲情報を発信中。著書に「稽古場物語」「関取になれなかった男たち」(いずれもベースボール・マガジン社)があります。
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