元SMAPのメンバーで、21年1月24日にレース中の落車事故で療養中だった森且行(48=川口)が、12日、事故後、初めて埼玉・川口オートレース場で練習走行を行った。

骨盤と腰椎骨折の重傷。5度の手術を経験し、通常の生活を送れるまで回復。本格的なリハビリを重ねて、ようやく大好きなレース場に戻ってきた。

練習走行は計3回行った。ロッカーに引き揚げてくると「初練習は60点」とホッとした笑顔で話した。

 

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森且行が川口オートレース場に戻ってきた。20年11月3日、地元川口で日本選手権オートレースSG初制覇。21年はさらに期待がかかっていたが、1月24日の飯塚オート11Rで落車。骨盤骨折に加え、腰椎を破裂骨折。事故後は5度も手術を経験。手術は成功したが、神経が損傷し、両足にはまひが残った。右足の感覚はなくなっていたが、それでも大好きなオートレースへの復帰を目指して、懸命のリハビリに励んだ。

11時15分にロッカーに現れると、同25分からエンジンを試し駆け。そして12時30分に練習走行を開始。同45分に2度目の練習を行った。ロッカーに引き揚げてくると「今日乗れて、とりあえずホッとしました。課題はあるけど、まずは一歩進めた」と、心の底からうれしそうに話した。今後に向けては「川口の走路改修後に最低3回、納得できなければ5、6回乗る。でも慌てずに来年1月に地元で復帰したい」と先を見据えた。今回の練習参加で復帰のめどは立ちそうだ。

<森且行けが経過>

▼21年1月24日 飯塚オート11Rでバランスを崩した他の選手を避けきれず落車

▼福岡県内の病院に搬送後、東京都内の病院に転院。診察の結果、骨盤骨折、腰椎骨折の診断を受け、5度の手術

▼同年9月28日 TBSテレビ「あさチャン!」に事故以降、初のインタビュー出演

▼22年4月15日 川口オートレース場で行われたJKA補助事業交付式に参加。事故以降、初めてファンの前に登場

○…森且行の練習走行を同期の西村龍太郎が見守った。食い入るように見つめ、練習が終わるとすぐさま「外から見る形はきれい」と声をかけた。その声に森も「龍ちゃん(西村)よりはきれいでしょ」と返し、周りの笑いを誘った。西村は「まず競走車にまたがって乗れたことが一番。あの状態から戻ってきたのは奇跡みたいなもん」と、森が走路に戻ってきたことを喜んだ。