茅原悠紀(37=岡山)が道中逆転で勝利をもぎ取り、14年平和島グランプリ以来、約10年(9年7カ月)ぶり2度目のSG制覇を成し遂げた。優勝賞金3600万円を上積みし、ランキングは3位に浮上。2年連続のグランプリへ当確ランプをともした。1枠・山口剛は2着、3着は椎名豊だった。
ピットに引き揚げて優勝インタビューの最中、茅原はこみ上げるものをこらえ切れなかった。涙をぬぐい「ホンマ、うれしかったです」。吉田拡郎、藤原啓史朗に両手を取られ、ガッツポーズで記念撮影。ようやく笑みがこぼれ、「やったー!」と雄たけびを上げた。
勝負のセッティングが実った。自身初となるチルト1度で4カド戦に臨んだ。「(1度は)今までやったことがなかった。試運転、特訓をして出足も伸びも良かったので。験を担ぐというか、1着を取るなら1度かなと思った」。
迎えたファイナル。カドからコンマ08を決め、ぐいぐい伸びると1Mを思い切って握ったが、山口剛に受け止められた。「はまらなかった。(山口は)さすがだと思った」。しかし、そこから百戦錬磨の冷静な判断力を見せた。内を伸びる椎名豊と山口の動きを見据え、2Mで両者が競るところを、的確なハンドルで抜け出し首位を奪取。そのまま先頭を譲らず、ゴールの瞬間、スタンドに向かって小刻みに3度、右手を突き上げた。
前回のSG制覇は14年平和島グランプリ。6コースから突き抜ける衝撃のレースから、10年近くが過ぎた。「2回目が取れなかった。なんで取れんのかなと考えていた。取れるものなら、2度目を取りたいと思っていた。本当に遠かった」。そう話す茅原は、また瞳を潤ませた。
賞金ランクは3位に浮上。2年連続のグランプリ出場を当確とした。「下半期、どれぐらいやれるかですね」。視線の先は2度目のグランプリ制覇。長い眠りから覚めた怪物の下半期から目が離せない。
◆茅原悠紀(かやはら・ゆうき)1987年(昭62)7月11日生まれ、岡山県出身。99期生として06年11月に児島でデビュー。09年12月の宮島で初優勝。SGは14年平和島グランプリで初優勝。SG優勝2度、G1優勝10度。171センチ、53キロ。血液型A。





















