<国際親善試合:日本4-2パラグアイ>◇12日◇オーストリア・インスブルック

 スイス戦に比べたら、岡崎以外はよく見えた。それは相手、ワールドカップに出るスイスの主力と、出ないパラグアイの「2軍」とのレベルの違いだ。西野監督初勝利だが、この相手ならハリルホジッチ前監督でも勝てた。まさかこれがコロンビア対策ではあるまい。

 この日のプレーが先発の座につながるかは疑問だ。スイス戦の先発が基盤で、酒井宏のコンディションが戻れば右サイドバックに入るだろう。乾がコロンビア相手にこの日と同じプレーはできないだろうが、宇佐美と入れ替わる可能性はある。あと本田と香川の選択をどう考えるかだ。香川はよく動いたが、最後に決めた以外は決定的な場面を外していた。

 残り1週間、コンディションを高めることが最優先だ。本番では何があるか分からないから、終盤までは実質交代枠2人で考えねばならない。親善試合よりずっと厳しい戦いに、90分間耐えられる選手が何人いるか。それが鍵だ。(日刊スポーツ評論家)