日本サッカー協会(JFA)は15日、今月下旬のドイツ遠征に臨む日本代表メンバー30人を発表した。

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森保監督は、まだFW大迫への未練を捨ててないね。似たタイプのFW町野を呼んだ。彼は優勝した7月のE-1選手権で特別に活躍したわけではない。さらにその後、湘南でも爆発していない。浅野がケガしたことも一因あると思うけれど、この選手がダメならこの選手、この選手がけがしたらこの選手の選考じゃダメだろう。

代表活動最終日に森保監督は決まって各選手に「これから所属クラブで頑張れ」と口にする。でも実際、所属クラブでの動きをチェックしているのか疑問があるね。MF鎌田、MF伊東はチームでFWとして使われて、それなりの結果を残している。MF堂安もFWとしての能力を認められている。大迫がいなくても、鎌田-伊東の2トップでもいいと思うが、そういうアイデアはないだろうな。

MF南野は出番を求めて移籍したが、ベンチを温めている。MF三笘はプレミアリーグにステップアップしたが、ほとんど出場機会をつかめていない。森保監督の「所属クラブで-」の言葉がむなしく聞こえるが、それでも呼んでいる。おそらく米国戦、エクアドル戦にあの2人はそれぞれ役割があるし、出番も約束されるだろう。今の日本代表の悲しい現実だね。

W杯まであと2カ月。実際、この日発表されたメンバー+けが人の回復具合で26人が決まるだろう。サッカー一色になってもおかしくない時期なのに、現状はどうか。ヤクルト村上、エンゼルス大谷と、野球界の怪物2人にすべての話題を持っていかれている。これまた寂しいね。(日刊スポーツ評論家)