J1サガン鳥栖にJ2ザスパクサツ群馬から完全移籍で加入したMF飯野七聖(ななせい、24)が、名前のごとく、プロ3年目の初J1で高みを目指す。

5日、沖縄キャンプからオンラインで取材対応。名前の由来については「中国に七聖人というお偉いさんがいて(飯野の)おじいちゃんが、そこから取ってきたらしい」。今季目標については「去年は10アシストだったが無理と思い、現実的に7にした」と言い、名前にもある「7つ」のアシストを掲げた。

昨季J2最終戦後、鳥栖から獲得オファーをもらった。複数のオファーの中でJ1は鳥栖だけで「より高いレベルで勝負したいと思い、すぐに返事した」。即決だった。鳥栖での練習は「群馬と違い練習の強度や全員の意識の高さがある。より高いレベルで日々プレーできて楽しい」と充実している。

中、高はJ2アルビレックス新潟の下部組織でプレーした。MF登録だが、ウイングバック、サイドハーフだけでなく、左右SBも起用にこなす万能選手だ。鳥栖でもSB起用がありそうで「鳥栖は群馬よりポゼッションができるチームで、ボールを持つ時間が長い。より高い位置でプレーでき、より良さが引き出してもらえる」と言い、アピールするつもりでいる。4日の浦和レッズとの練習試合では「判断の速さの違いを肌で感じた」と課題も痛感。反省も糧に日々鍛錬中だ。

ちなみに、趣味はピアノ。チームには、ピアノの弾き語りを得意とするMF島川俊郎(30)もおり、飯野は「島川さんが歌うとかなら(コラボレーションが)行けるかもしれない」。ユニークな新戦力が加わった。【菊川光一】


◆菊川光一(きくかわ・こういち)1968年(昭43)4月14日、福岡市博多区生まれ。福岡大大濠高-西南大卒。93年入社。写真部などを経て現在報道部で主にJリーグや高校野球などを担当、プロ野球などのカメラマンも兼務する「二刀流記者」。スポーツ歴は野球、陸上・中長距離。