日本は今日5日(日本時間6日午前8時)、初優勝した11年ドイツ大会、銀メダルに終わった12年ロンドン五輪に続き、米国とのW杯決勝戦に臨む。

 「変幻2トップ」に惑わされるな! 米国は今大会、先発2トップを6試合中5試合で変えている。1次リーグ第1戦オーストラリア戦をワンバックとルルーで迎えて以降、試合途中の選手変更も含めれば、計9通りのFWの組み合わせを試した。大会中盤から世界一の通算183得点を誇るワンバックをスーパーサブへ回し、さらに多様化。6試合中5試合でエースのモーガンとワンバックを組ませて守備をかく乱した。

 相手に的を絞らせない戦略だ。11年W杯ドイツ大会と12年ロンドン五輪のメンバーが多く残っており、誰が出ても一定の結果を出せる。左右の攻撃的MFも6試合中4試合でメンバーを変え、今大会9点中7点を前線4枚が奪った。次々と入れ替わる相手を確実にとらえることが重要になる。

 一方の守備は対照的。こちらは世代交代のため若手を固定している。GKと4バックの先発は全6試合で同じ。ソロも「これ以上は考えられないくらいの連係」と自信を見せる。今大会わずか1失点。決勝は前半28分までゴールを許さなければ、1大会の最長無失点記録になる。変幻自在の攻撃を止め、堅い守備をこじ開ける難解な作業が連覇を狙う日本を待ち受ける。

<米国:FIFA2位 7大会連続7回目>

 ▼予選成績 CONCACAF女子選手権優勝=5戦全勝、21得点、無失点

 ▼今大会成績 1次リーグD組1位=2勝1分け。計5勝1分け=9得点、1失点

 ▼注目選手 GKソロ、FWロイド、ワンバック

 ▼寸評 日本は過去30戦して1勝6分け23敗、得点20、失点80。4年前の決勝はPK戦の末に勝利(記録上は引き分け扱い)。12年ロンドン五輪決勝は1点差負けだった。90分での勝利は過去に1度しかない。今大会の米国はGKソロを中心に守備が堅く、わずか1失点。初戦オーストラリア戦の前半に失点して以降、513分間連続無失点中。