【ブルージュ(ベルギー)12日】欧州遠征中の日本代表が予期せぬトラブルに見舞われた。11日(日本時間12日未明)、フランスのリールからベルギーのブルージュへの移動で、バスがぬかるみにはまり立ち往生。バヒド・ハリルホジッチ監督(65)の号令で選手がバスを押したが、ビクともしなかった…。日本協会が用意した車に分乗し約1時間半遅れで宿舎入り。大きな混乱はなかったが思わぬ災難だった。

 ハリルジャパンが泥沼にはまりこみ、立ち往生した-。リールから、隣接するブルージュへの道中で移動バスがぬかるみにタイヤを取られ、まさかのストップ。出発から順調に40分が経過。宿舎まであと20分といった国境近くの真っ暗闇で動けなくなってしまった。

 頼れるのは、車のライトだけ。ハリルホジッチ監督はジャージー姿の選手たちとバスから降り、まず選手を整列させた。チーム一丸!! 指揮官の号令で、10人ほどの選手がバスを正面から後方に押した。日ごろから1対1の競り合い「デュエル」を制すことを求めているが、相手がバスは想定外で、分が悪い。

 まったく歯が立たなかった前夜のブラジルのように、相手? はビクともしない。自力脱出はあきらめた。日本協会スタッフが素早い対応で用意した迎えの車を待ち、4台に分乗。約1時間半遅れで宿舎入りした。

 リオデジャネイロ五輪代表を率い、航空機トラブルなど経験豊富? な手倉森コーチも宿舎到着時に「今回が一番ひどい」と苦笑い。ベテランGK川島らは表情にも余裕があったが、14日に対戦するベルギーへの移動で、つまずいた。

 9月のW杯アジア最終予選サウジアラビア戦でも、迎えのバスが大巡礼の渋滞にはまって来られず、仕方なくタクシーに分乗し練習会場入りしたことがある。海外遠征で連続のバストラブル。事故でなかったことが救いだが、ついていない。思わぬ落とし穴。今は大事なロシアへの道のりで“立ち往生”しないことを祈るばかりだ…。【八反誠】