日本代表の西野朗新監督(63)が“脱ハリル”で約2カ月後に迫ったW杯(ワールドカップ)ロシア大会へと向かう。10日、東京・JFAハウスで行われた年代別代表の指導者が集まるコーチ会議に出席。その後に取材対応し、就任後の第一声を発した。縦に速い攻撃、デュエル(球際の攻防)など前任者が求めたものより、日本人の特性をより生かしたスタイルで短期間の勝負に出る。明日12日の日本協会の理事会で就任が正式承認され、その後、都内で就任会見が行われる。

 ◆メンバー選考は ハリルホジッチ氏が招集外としていた本田や香川のプレースタイルは西野新監督が語ったイメージに合致する。もっとも香川についてはハリルホジッチ氏も重要な存在と位置付けたものの、けがで招集できなかった経緯があった。

 一方で3月ベルギー遠征で初招集され、マリ戦の初得点も含め一気に躍り出た新鋭の中島の評価は難しいところ。そのプレーを前監督は「こんなに俊敏で爆発的なスピードを持ち、1対1で抜ける選手はいない」と評した。もちろんジョーカーにはなり得るし、間違いなく日本の武器となるが、それは日本人的ではない特長ゆえ。積極的な分、ボールを失い相手のカウンターのえじきになるリスクも。新監督は果たして、どう評価するか。

 速さがずばぬけ、前任者のお気に入りだった浅野や、デュエル面の評価が高かった遠藤航らの序列も変化するかもしれない。