日本代表MF久保建英(18)が、42年ぶりの国際Aマッチ最年少ゴール記録更新を宣言した。8日、さいたま市内でワールドカップ(W杯)カタール大会アジア2次予選モンゴル戦(10日、埼玉)に向けて非公開で調整。18歳128日で迎えるW杯予選のホーム初戦へ「(得点に)期待してもらって大丈夫」と言い切った。人気沸騰中のラグビーW杯にも触れるなど気負いはなく、偉業達成へ心身の充実ぶりを示した。

久保が勇躍した。18歳128日で臨むモンゴル戦。U-15代表時代に5得点した相手に、A代表でもゴールを求める声に「全然期待してもらって大丈夫です」と予告した。77年の韓国戦で金田喜稔(中大)が決めた19歳119日の更新へ。9月にW杯予選の最年少出場記録を39年ぶりに塗り替え、今回は42年ぶり。「期待していい、とは最年少得点?」とたたみかけられると「誘導尋問ですね」と笑わせつつ「いつまでも言われ続けるのも。早いうちに決めて終わりにできれば」と真っ向から立ち向かう。

前日7日は帰国した羽田空港から練習場に直行。約30分間ジョギングし「着いた日に動いた方が時差ぼけ解消になるし、自分は休むと体がなまっちゃう。仮に飛行機が明日(試合前日に)着いたとしても、仕上げるのが最低限守るべきこと」と代表戦士の覚悟を口にし、この日も公開部分で麗しいボール回しを見せた。

W杯予選のホーム開幕戦へ「誰しもが頭から出るためにやっている」と先発に意欲を示し、5万人を超える集客が見込まれることには「お客さんを喜ばせるのが僕らの役割」。FW大迫不在にも「エースストライカーがいないのは残念だけど、自分たちができることをやる」と、よどみない。大舞台も逆境も、ゴールへの渇きを潤す養分になる。

心身の充実で、コメントも最後まで自然体だった。人気沸騰中のラグビーW杯に触れ「日本の試合も見たし、スペインでも生中継されている。いろんな競技が日本を盛り上げるのはいいこと。個人的にも好きな競技で活躍を願っている」。「お気に入りの選手は?」には「お気に入りとか言うと失礼なので言いませんけど…いるには、います」と笑わせた。刺激を受けつつ結果は本業で。日本トップの競技人口を誇るサッカーの最注目人物として、42年ぶり最年少ゴール達成で話題を奪い返す。【木下淳】