【デュッセルドルフ(ドイツ)21日=岡崎悠利】サッカー日本代表は23日に米国代表との国際親善試合に臨む。W杯カタール大会に向けた最後の代表活動で、27日のエクアドル戦を含めた貴重な2試合になる。MF南野拓実(モナコ)はW杯で日本がどう戦うか、この活動期間を通して「答えを出さないといけない」と緊張感を口にした。

19日から活動がスタート。日々、取材に対応する選手が語り継ぐように口にする「共通認識」という言葉がある。MF三笘薫(ブライトン)、MF久保建英(レアル・ソシエダード)…。今季プレミアリーグの強豪リバプールからモナコへと移籍した背番号10も続いた。「全員が共通の意識を持ってやっていくことが非常に重要になる」。どう攻め、守るか。細部については言及しないものの、軸となる戦い方を持つことが今回のテーマだとした。

この日は冒頭約15分間のウオーミングアップを除いて非公開。練習場からは選手のかけ声やコーチングスタッフの「ブラボー!」という声が響いた。GK権田修一(清水)は「ちょっとしたことで話し合うところはすごく多かった」。試合中に迷いが少しでもなくなるよう、選手同士も細部の詰めに入っている。

直近で海外組が招集された6月の代表活動が発端になっている。4試合を行い、最後のチュニジア戦で0-3の完敗だった。MF堂安律(フライブルク)は「本当にふがいない負け方。あの感情を忘れてはいけない。積み上げてきたものを修正しているところ」と言及。アジアの戦いから、世界と戦うW杯モードへ切り替わるきっかけに。苦い敗戦だが、ある意味で必要でもあった。

権田は米国戦について「すぐに完璧になるとは思っていない。チャレンジできるのはこのタイミングしかない。こっちがいいとか継続しようとか、肉付けする作業を今回はするべき」。と話した。勝利を目指しつつ、W杯での成功を見据えた90分間でなければならない。