サッカー男子は、大岩剛監督(51)率いるU-23日本代表が、パリ五輪アジア最終予選を兼ねて15日開幕したU-23アジア杯カタール大会で切符獲得を狙う。

1次リーグは第2戦UAE(19日)戦と第3戦の韓国(22日)が控え、各組上位2チームが決勝トーナメント(T)に進出。3位まで出場権が与えられる。4位はアフリカ4位ギニアとの大陸間プレーオフ(5月9日、パリ近郊)へ。選手選考などの苦難を乗り越えて8大会連続を目指す。女子日本代表なでしこジャパンは獲得済み。MF藤野あおば(20=日テレ東京V)が「二刀流」を掲げている。

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A代表が出場する女子は3大会ぶりのメダルを目指す。2月に北朝鮮との死闘を制して2大会連続の出場権を得たパリ五輪では、女子W杯王者スペイン、ブラジル、ナイジェリアと1次リーグで同組となった。このほど、本大会と同じ中2日の過密日程で五輪出場4カ国が戦った、シービリーブス杯(米国)に参戦。本来は右MFが主戦場の藤野が、初戦の米国戦で人生初という左MFで先発した。

昨年、男女を通じて日本のW杯最年少弾を決めた藤野だが、今回は左で起用されて精彩を欠いた。「レベルの低いミスからピンチを招いて足を引っ張るようなプレーが多かった」と猛省しつつ、先を見る。五輪は登録選手が23人から18人に絞られることもあり「いろんなポジションをできる選手が選出される。総力戦になってくる」と強調した。

利き足は右。練習では左からカットインしてのシュートで、持ち味を生かす手応えもつかめた。しかし攻撃の組み立てで戸惑い、シュートまでは持ち込めず。「右も左も役割は変わらないのに、フィットできなかったのは反省点。できるようにならないと」と残り100日に進化を期す。五輪切符を得たアジア最終予選の北朝鮮戦では2戦目に得点した20歳。パリは「左右」で輝く。【岩田千代巳】