【ドーハ16日=佐藤成】今夏のパリ五輪(オリンピック)出場を目指すU-23(23歳以下)日本代表が、難敵の中国を1-0で退け、初戦を10人で白星発進した。

大岩剛監督(51)は選手の対応力を高く評価した。1人少ないながらも、全員が体を張った守備で耐えしのぎ、大切な初戦をものにした。「退場者を1人出してから、前半は難しかった。後半は戦術的に変更してプレーを非常に選手がよくやってくれた。我々のグループとしては、内容も結果も大きい1試合になったのではないか」とうなずいた。

退場者を出してからは、DFラインが下がって押し込まれる展開が続いた。それでも後半からは、ボールホルダーに対して誰がプレスをかけるのかを明確にし、ライン全体を上げることに成功した。

交代で投入された前線の選手たちも、見事に役割を果たした。自陣でボールを奪ってから何度か鋭いカウンターを仕掛けるなど、守備面でのハードワークはもちろん、攻撃面で相手の脅威となってチームに勇気を与えた。五輪本番と同様、中2日で次戦UAE戦を迎える。「プラン通りにいかないことも再確認した。23人全員で最高の準備をするのが必要」。総力戦で2連勝をつかみ取る。