<U-17W杯:日本2-3ブラジル>◇準々決勝◇3日(日本時間4日)◇メキシコ・ケレタロ

 日本の若きサムライブルーは、3度の優勝を誇るブラジル相手に惜敗し、初の4強進出を逃した。

 元プロ野球選手の高木豊氏(52)の三男大輔(15=東京Vユース)が、日本のリズムを変えた。0-3の後半30分に投入されると、2分後のファーストプレーで結果を出した。右サイドを抜け出し、中島の得点をアシスト。「悔いはありません。自分たちのコンセプトである美しく崩し、美しく魅了して結果を出すということはできた。しっかりと胸を張って帰りたい」と満足の表情を見せた。ベンチに戻った時には仲間と涙を流したが、最年少の15歳ながら、終了直後は毅然(きぜん)とした表情で泣き崩れるイレブンを抱きかかえ励まし続ける大人な一面も垣間見えた。

 テレビ観戦した高木氏は「負けは悔しい。これからもっと成長してほしい」とエールを送った。アシストには「(中島)翔哉とは昔からヴェルディで一緒にプレーしている相棒。お互いの動きは、無意識で理解できている。完璧でした」と喜んだ。

 今大会は1次リーグ最終戦のアルゼンチン戦でゴールを決めるなど2戦出場で1ゴール1アシスト。決勝T進出決定後には次男のユトレヒトMF善朗に報告し「よくやったね。お小遣いを置いてオランダに行くから」と約束された。長男の清水FW俊幸を含む「3兄弟」の末っ子が大舞台で輝いた。