<W杯アジア最終予選:日本1-2ヨルダン>◇B組◇26日◇ヨルダン・アンマン、キング・アブドラ国際スタジアム

 夢の舞台に向かってゴール前へひた走る日本代表に、日本各地で声援が送られた。<東京・六本木>

 東京都内の映画館、TOHOシネマズ六本木ヒルズでは、W杯進出を目前にしての敗戦にため息がもれた。この日は、20代の若者を中心に約40人が、サッカー日本代表戦のパブリックビューイング(PV)に集まった。

 会場では、開始直後に岡崎や香川がゴール前に迫ると、歓声が大きくなってきた。守備陣の健闘に「よし!」「よし!」と声が響いた。前半のロスタイム、相手CKから先制点を許した場面では「ウワ~!」「キャ~!」と悲鳴が起きた。

 埼玉県蓮田市から来た男性会社員(28)は「前半はゴールが決まる雰囲気がなかった」と淡々とした様子。東京都世田谷区在住の女子大生(22)は「川島の顔にレーザーを当てるなんてひどい」と憤っていた。<埼玉スタジアム>

 PVが開かれた埼玉スタジアム(さいたま市)には“歓喜の瞬間”を一緒に味わおうと、各地のサポーターが駆け付けた。敵地で戦う選手たちを応援するため、午後11時の試合開始の2時間以上前から、サムライブルーのユニホームに身を包んだサポーターらが集まり始めた。長野市から友人と駆け付けたという会社員清水あいさん(24)は香川真司選手の背負うエースナンバー10番のユニホームをまとい「香川選手のゴールでぜひ決めてほしい」。夫婦で観戦にきた川崎市の会社員高遠憲之さん(31)は「最速のW杯出場で、強い日本を世界にアピールしたい」と力を込めた。<大阪・キタ>

 大阪市北区の飲食店「CLUB

 KARMA」では、約80席が予約で埋まる盛況ぶりだった。約100インチの大型画面3台で熱戦を見守った。日本代表ユニホームに身を包んだ学生や仕事帰りの会社員らがビールを手に応援した。日本がゴール前に迫ると、ひときわ大きな歓声が上がった。前半にGK川島の好セーブ時には「川島!」コールがこだました。友人と来店した男性(23)は「一体感が生まれて最高です」と応援を楽しんでいた。会社員の男性(27)は「大阪なので(前C大阪の)清武に注目しています」と話した。