前回大会覇者の星稜(石川)が、玉野光南(岡山)に逆転勝ちした。

 1-1の後半33分、FWとして出場したDF加藤貴也(3年)がCKから右足で押し込み勝ち越し点を挙げた。「親にも迷惑かけてきたので、少し恩返しができたかな」。石川県大会で優勝後、サイドバックからFWへコンバートされた。「スピードも高さもない自分がどうやってメンバーに入るかを考えたとき、いろんなポジションができればいいのかな、と思った」。河崎護監督(56)の期待に応え、決勝点へとつながった。

 優勝した前回大会は河崎監督は交通事故にあい負傷したため不在だった。2大会ぶりに復帰した全国の舞台。指揮官は「昨年度は参加できずに優勝した。久しぶりに味わう1勝」とかみしめていた。