昨季J1と天皇杯を制した鹿島が、J2水戸に3-0で快勝した。

 前半34分、右MFで先発した遠藤康(28)が先制ゴールを決めた。DF西大伍(29)がゴール前でヘディングした相手DFのクリアミスを拾うと、左足を振り抜いた。「入るか、入らないか、じーっと見ていました」と笑ったボールの軌道は、左ポスト内側に当たってネットを揺らした。

 2点目は途中出場のFW鈴木優磨(20)だった。後半28分、相手GKのクリアミスしたボールをFW金崎夢生(27)が奪うと、すぐさまゴール前にパス。待ち受けた鈴木が難なく無人のゴールに左足で流し込んだ。同39分にはMFレアンドロ(23)が、DF伊東幸敏(23)の右クロスをきれいに右足で合わせて3点目を挙げた。

 初めてキャプテンマークを巻いて先制点を決めた遠藤は「新加入の選手が刺激になって、チームの底上げになる。去年みたいに、世界とやりたい。ACL(アジア・チャンピオンズリーグ)、Jリーグ、ルヴァン杯、天皇杯も勝ちたいですし、まずはゼロックスを勝ちたい」。17日の公式戦初戦となる富士ゼロックス・スーパー杯浦和戦で今季初タイトルを狙う。鹿島ユースとの練習試合を含め、出場6試合で7点目となった鈴木は「決め続けていることは自信にはなりますけれど、まず第一にスタメン出場というのを決めている。甘んずることなく狙いたい」。途中出場に悔しさを感じ、25日のJ1開幕東京戦(カシマ)での先発出場をつかむため、今後も得点を積み重ねるつもりだ。

 またDF昌子源(24)は前半途中に相手選手との接触で左ふくらはぎを痛め、後半10分で途中交代した。「足は大丈夫です。ゼロックスでは去年の終わりにみせた戦いをしないといけない」。今季初の公式戦となる次戦を見据えた交代だったことも強調した。【鎌田直秀】