湘南ベルマーレMF石川俊輝(25)が、V・ファーレン長崎戦の後半13分、FW山田直輝の右クロスに飛び込み、右足で合わせてプロ初ゴールを決めた。

 東洋大から14年に入団後、初ゴールの感想を聞かれると「公式戦に関しては大学1年以来。ボランチなのに、それだけ取っていないのは問題。直輝君が、流し込めば入るボールを出してくれた。感謝です」と照れ笑いを浮かべた。

 湘南に入り、縦に積極的に仕掛ける“湘南スタイル”に触れて、得点の意欲を高めたという。それでも、ボランチを組んだ永木亮太(現鹿島アントラーズ)や現主将のMF菊地俊介が、ゴールを決めに行くタイプのMFだったため、試合の中ではバランスを取ることを重視してきた。

 それが5月18日のアビスパ福岡戦で、布陣が3-4-2-1から4-3-2-1に変わったことで、アンカーの秋野央樹にバランスを取るのを任せ、相手が怖がるプレーをしようと、前への意識が出てきた。「自分自身、ゴールに迫るプレーが課題だと思っていましたし、そういうプレーと、かけ離れてやってきたところもある。結果にこだわるようになったし、選手としてもプラスでしかない。責任を負う部分で、自分の中でさらに1歩、成長できること」と、さらなる進化の手応えを口にした。

 それでも、自身のゴールで勝ちきることが出来なかった。「勝ちに出来ないのは、まだまだ自分の甘さ。勝ちにつなげる結果を出せるよう…日ごろの練習が全て」と手綱を引き締めた。【村上幸将】