J2東京ヴェルディを昨季限りで引退した永井秀樹ユース監督兼GM補佐(46)が、自身の引退試合でJ LEGENDS、VERDY LEGENDS両軍で出場し、合計3ゴールを決めて、有終の美を飾った。

 永井氏は30分ハーフの前半、J LEGENDSの一員として先発。前半12分にPKを右足で落ち着いて決めた。

 同19分には、VERDY LEGENDSの武田修宏氏(50)が、GKがはじいたこぼれ球を頭で押し込んだ。

 同26分には沢登正朗氏(47)が、右足でFKを直接決め、前半はJ LEGENDSの2-1リードで折り返した。

 後半、永井氏はVERDY LEGENDSの一員としてピッチに立った。横浜FCのFWカズ(三浦知良、50)が背番号11、ラモス瑠偉氏(60)も同10で出場し、先発した北沢豪氏(49)含め、ヴェルディ川崎時代の黄金期をほうふつとさせる攻撃陣がそろった。カズが前半6分、華麗なまたぎフェイントを見せ、ラモス氏も巧みなパスさばきで会場を沸かせた。

 そして後半16分、中央の北沢氏からのワンツーパスを受けたラモス氏が、ゴール前に浮き球パスを出すと、抜け出した永井氏が右足でゴール右に流し込んだ。流れるようなパス回しで、VERDY LEGENDSが同点に追いついた。

 永井氏のゴール直後にラモス氏、同19分にカズが交代すると、今度はJ LEGENDSの釜本邦茂監督(73)が同22分に、VERDY LEGENDSの松木安太郎監督(59)が相次いでピッチイン。その交代に触発された永井氏が、同28分に右足で2点目のゴールを決めた。残り1分半の段階でカズ、武田氏、北沢氏の3人がピッチインし、試合はそのまま終了。VERDY LEGENDSが永井氏の2発で逆転勝ちした。

 永井氏は引退セレモニーで「W杯出場、海外でプレーするという夢をかなえることは出来ませんでしたが、すばらしい指導者、恩師、最高のチーム、チームメート…こんな自分を支えてくれた家族、友人、仲間、本当にすばらしい人に支えていただき、最高に幸せなサッカー人生でした」とあいさつし、感無量の表情を浮かべた。【村上幸将】