J2降格が決まっているアルビレックス新潟が、爆発的な勢いのままシーズンを締めくくった。これで13年以来の4連勝。10月以降の6試合は5勝1引き分けと負けなし。通算勝ち点28のうち、16点を終盤の6試合でかせいだ。

 試合内容も好調時の新潟の姿だった。前線からプレスをかけ、セレッソ大阪に簡単にパスを出させない。決勝点は後半32分、MF山崎亮平(28)が奪ったボールを、MFホニ(22)がもらい中央突破。ゴールに流し込んだ。終盤は虎の子の1点を全員で体を張って守った。

 遅きに失したが、新潟らしさは披露した。今季限りで退任する呂比須ワグナー監督(48)は「選手たちには『最終戦は大切な試合。勝つしかない』と伝え続けてきた」。第32節甲府戦で降格が決まった後も、モチベーションを下げないように引き締め、新潟らしさを発揮させた。今季で18年間の選手生活に幕を下ろすMF本間勲(36)は後半43分から出場。「最後は自分たちのサッカーで勝てた」と笑顔で現役最後の勝利を味わった。

 新潟は04年から14年間守ったJ1の座を去る。ただ、この最終戦は、1年でのJ1復帰への土台になる結果と内容を残した。