26年目を迎えたJリーグが、史上初めて平日金曜日に開幕し、東京オリンピック(五輪)世代のサガン鳥栖FW田川亨介(19)が第1号ゴールを決めた。ヴィッセル神戸戦の前半3分に自ら得たPKを決めた。試合は終盤に追いつかれ、1-1で引き分けた。ワールドカップ(W杯)ロシア大会により、J1は5月下旬の第15節から約2カ月中断する。

 11日に19歳になったばかりの田川が前半3分、開幕ゴールを決めた。DFの裏へ抜け出して倒されて得たPK。キッカーはMF原川の予定だったが「蹴らしてほしい」と直訴し、左足でゴール右隅に決めた。「開幕前から最初の点を意識していたので有言実行できて良かった」。開幕からゴールへの執着を全開にして、プロ2年目が始まった。

 昨年はリーグ戦24試合で4得点。日本代表でも5月にU-20W杯、今年1月のU-23アジア選手権などを戦い、中核選手の自覚が芽生えてきた。5年連続2桁得点のエースFW豊田が蔚山(韓国)へ移籍し、攻撃力の低下が懸念されていた。さらに先発が有力視された元コロンビア代表FWイバルボはコンディション不良で欠場。その中で、得点後もゴール前に切り込み、何度も好機をつくった。

 引き分けに終わったが、金曜日の午後8時開始の試合に約2万人が詰めかけ、期待の大きさを感じ取った。今季スローガンは頂点の意味を含む「ITADAKI」。「個人的に2桁(得点)が目標。実行できればサッカー人生が変わると思う」。田川が自慢のスピードで初タイトルへ導く。【菊川光一】

 ◆田川亨介(たがわ・きょうすけ)1999年(平11)2月11日生まれ、鹿児島県出身。昨年鳥栖ユースからトップに昇格し、4月8日の新潟戦でクラブ最年少記録を更新する18歳1カ月28日でゴール。U-16から各年代別の日本代表に選出。181センチ、70キロ。