サンフレッチェ広島が川崎フロンターレとの上位対決を1-0で制し、首位に浮上した。後半40分にFWパトリック(30)の決勝ゴールで昨季王者との無敗対決を制した。

 今季の広島には「高さ」という明確な武器がある。浮いたボールに対して相手と1対1で競り合った「空中戦」で計116勝76敗。勝率60・4%はリーグ最高だ。

 中でもFWパトリックがリーグ最多55勝(24敗)。この日の決勝点も、189センチのブラジル人FWが競り勝ってこぼれたボールを自ら押し込んだものだった。15位に低迷した昨季の同勝率は51・7%。今季はパトリックの高さを生かすハイボール攻撃がより徹底されている印象だ。

 さらに、ケガから2年ぶりに復帰したDF佐々木の存在も大きい。176センチとDFとしては小柄だが、跳躍力と抜群のポジショニングを武器に、エアバトルで存在感を発揮。この日も川崎FのFW小林との競り合いに勝利するなど、同勝率は75・0%を誇る。今季の「Jの制空権」は自陣、敵陣ともに広島が握っている。