柏レイソルの下平隆宏監督(46)は、北海道コンサドーレ札幌に、土壇場の後半42分に逆転弾を許しての敗戦に「後半は一進一退だったと思うが、勝てなかったのは我々の力がなく、コンサドーレさんの力があったということ。ホームで勝てなかったことに関しては悔しい気持ちと、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と謝罪した。

 前半は主導権を握り、同9分にアビスパ福岡から新加入のDF亀川諒史(24)が左サイドを突破して相手DFをかわし、右足でゴール右隅に先制弾を決め、幸先よくリードした。ところが、4分後の同13分に同点に追いつかれた。下平監督は「前半は我々が用意したもの、しっかり準備したものを出せた。しっかり得点も取れて、そのまま1-0で終われれば良かったんですけど、不用意な失点をしてしまったのが今日は痛かった」と振り返った。

 後半はFWクリスティアーノ、瀬川祐輔と相次いで攻撃のカードを切って勝ち越しを狙ったものの、逆に後半42分、一瞬のスキを突かれて逆転ゴールを許した。下平監督は「後半はボールは循環させてはいたが、もう1つ、相手の裏に出ていく動きが少なくなった。シュート数も、後半の方が大分、落ちた。その辺りが課題」と振り返ったように、後半のシュート数は前半の6本を大きく下回る2本にとどまった。

 質疑応答で「後半、変わってしまったのは自軍か、相手が変わったからか?」と問われると「どちらかというと、我々に問題があったのかな、という印象。中央のコンビネーションが減って、サイド攻撃一辺倒になってしまった。もう少し中央からのコンビネーションを前半のように出せれば良かった」と言い、表情を曇らせた。

 攻撃のカードを次々と切った意図と、狙いがはまらなかった理由を問われると「ホームですし、ハーフタイムを終わった時の我々の選手とコンサドーレの選手の疲労度を見た時、かなりコンサドーレの選手が疲労している顔もうかがえましたし、勝負を着けにいきたいというプランもありました」と明かした。その上で「その中で、相手の足がもっと止まるようなプレー、選手交代、フレッシュな選手にも期待したんですけど、なかなかゴール前まで相手を脅かすような決定機を作れなかったのが1番かなと思っています」と言い、肩を落とした。【村上幸将】