ジュビロ磐田が、今季2度目の連勝を飾った。アウェーで柏レイソルを2-1で制した。1点を追う前半23分にMF山田大記(29)の今季1号で追いつき、後半39分、FW川又堅碁(28)の今季5点目で逆転した。昨季、磐田よりも上位だった相手との3連戦を2勝1分け。MF中村俊輔(39)ら主力を欠く中、チームの総合力が高まってきた。

 頭で捉えたボールが、ゴールに突き刺さった。川又が、エースを証明する1発を決めた。1-1の後半39分。MF荒木大吾(24)の右クロスに反応し、相手DFの上からたたき込んだ。「みんなが必死に耐えて『まだ勝つ可能性がある』ということを示してくれていた。決められて良かった」。猛攻に耐える守備陣の踏ん張りに応える一撃で、昨季2戦2敗だった柏を沈めた。

 流れを呼び込んだのは、山田だ。0-1の前半23分。MF松浦拓弥(29)のパスを受け、中央から右足を振り抜いた。チームの勢いを取り戻す、同点弾をゴール左隅に決めた。「コースが空いていたし、速いシュートを打てば入ると思った。ようやく取れて良かったです」。開幕13戦目で訪れた待望の瞬間で、すぐさま名波浩監督(45)のもとに駆け寄った。

 MFアダイウトン(27)MFムサエフ(29)の長期離脱に、中村も欠く中で、昨季上位チームとの3連戦を、2勝1分けで乗り切った。前節横浜戦では、MF田口泰士(27)が2得点。この日は、途中出場の荒木が決勝点を演出した。開幕戦では控えだった選手たちが、日替わりでヒーローになる状況に、名波監督は「上出来」と満足顔だ。

 ワールドカップ・ロシア大会による中断期間まで、リーグ戦は残り2試合。12日の次節は、ホームで神戸と対する。山田は「全部勝てるように」と言った。今の磐田は、それを実現するだけの力がある。【前田和哉】