浦和レッズのオズワルド・オリベイラ監督(67)は、名古屋グランパス戦に勝利後の会見で、17年のルヴァン杯から設けられた、21歳以下の選手の先発起用を義務付ける規定について「とても良いやり方だと思う」と前向きな見解を示した。

 ルヴァン杯では「大会の全ての試合において、当該シーズンの12月31日において満年齢21歳以下の日本国籍選手を1名以上、先発出場させなければならない」という規定がある。この規定は、オリベイラ監督が鹿島アントラーズを率いていた07年から11年にはなかった。会見で、そのことをどう思うかという趣旨の質問が飛んだ。

 オリベイラ監督は「若い選手にとって、試合に参加し、出場することによってキャリアを積むことが出来ます。私としては興味深いルールだと思う」と答えた。その上で「Jリーグ戦と並行して開催することによって、どのチームも多くの選手を使うという状況が出来る。それも、いいと思う」と、Jリーグとルヴァン杯の並行開催という状況において、21歳以下の選手の先発起用義務付けは、同杯に出場する全チームにとって、強化や選手層の底上げに意味があることだと指摘した。

 試合については「非常にタイトなゲームになった。名古屋は技術が高く、ボールを回せ、ポゼッション(ボール保持)できるチーム。対戦するチームは戦いにくいが、浦和はまず守備でしっかり応えた。名古屋のメインの攻撃を阻止することが出来たと思う」と、まず守備での成果を強調。その上で「DFラインを浅い位置に保っていたので、相手の背後を突きカウンターを狙った」と攻撃面でも手応えがあったことを口にした。

 質疑応答では「監督になって初の4バック。意図した動きがどれだけ出せたか?」との質問も飛んだ。オリベイラ監督は「もちろん、細かい修正点はありますし、大きな変化を短期間で加えることが出来ないが(選手は)応えてくれたと思う。全員が加わりながら戦うことをしたかった。試合で表現してくれた」と選手を評価した。

 会見終了時には、時計の針は午後10時を回ろうとしていた。オリベイラ監督は「皆さん、ありがとう…では、おやすみなさい」と、あいさつをして、報道陣から拍手を浴びながら会見場を後にした。【村上幸将】