ジュビロ磐田に頼もしい戦力が加わった。御殿場キャンプ3日目の26日、川崎フロンターレから完全移籍での加入が発表されたFW大久保嘉人(36)が、チームに合流。ミニゲームでは磐田“初ゴール”も記録し、初日から存在感を示した。

 13年から3年連続得点王に輝くなど現在J1最多181得点の大久保の加入に、チームも大きな刺激を受けた。FW川又堅碁(28)は「ボールの置きどころや(パスを)引き出すタイミング、シュート。全てがハイレベル」。FW小川航基(20)も「動きだしなど学ぶことは多い。ライバルですが、盗めるものはどんどん盗みたい」と語った。

 現在チームは、開幕から15試合を終えて7試合で無得点。総得点でもリーグ13位の15得点と、攻撃に課題を残す。名波浩監督(45)は「若い選手も十分に学べる教材ではあると思う。俊輔同様に良い化学反応を起こしてくれればいい」。そのMF中村俊輔(40)も「チームにとって良い刺激になると思う」と、得点力不足解消だけでない相乗効果に期待を寄せた。

 大久保自身も「すごくチームに入りやすく、練習の雰囲気も良かった」と好感触をつかんだ様子。今季掲げる目標の5位以内、そしてチームの底上げにもつながる起爆剤となりそうだ。【前田和哉】