26日のヴィッセル神戸戦でJ1リーグ戦初ゴールを記録した横浜F・マリノスMF久保建英(17)を、恩師が称賛した。久保のバルセロナ下部組織入りをサポートし、スペインではコーチを務めたオスカル・エルナンデス氏が27日、取材に応じ「もちろん映像で確認したさ。素晴らしいゴールだった」と褒めた。

J1史上2番目の年少ゴールは、久保が中央から右サイドバック松原にパスを出し、折り返しをフリーで受けてワントラップ。左足でゴール右ポストをかすめながら決めた。「ボールを前線に運んでから、精度の高いパスを右サイドへ送った。このゴールの流れで最も大事なプレー」と起点になった動きを評価。「その後はマークを外し打てるゾーンへ。バルセロナが昔からベーシックに取り組んでいるプレー」と、基本を忘れていないことを喜んだ。

続いて「昨年12月もタケはバルサの練習に参加した」と明かした。同11月にプロ契約を結んだ翌月。「(当時2歳上の)U-18で練習したが、そこでも1番だった」と証言した。昨年のU-20、U-17ワールドカップもチェックし「どのチームでも最も若いのに、まねできないプレーを見せている」とした。

注目は今後だ。18歳になる来年6月のバルセロナ復帰を目指しているが「これまでと変わらず、取り組み続けないといけない。多くの才能があり、リミットはないはず。タケは勝者だ。しかし、謙虚さが成功の鍵だ」と言った。もっとも、初ゴールに浮かれる男ではないと分かっている。「ダイヤの原石。遠くスペインから、これからも磨き続けてくれることを願っているよ」とエールを送った。【木下淳、山本孔一通信員】