6年連続28度目の出場となった伝統校の遠野(岩手)は、初戦でまさかの大敗を喫した。

前半10分に左CKから失点すると、1分後には敵陣ゴール前からカウンター攻撃を食らい、序盤でゲームプランが崩れた。

2点を追う展開で、前半25分にFW立花が左足シュートを放つもGKにキャッチされた。さらに同29分、岡山学芸館のゴール前へ迫り、最後はMF太田が左足で狙ったが、ボールはゴールバーを超えた。

相手の出足が速く、持ち前とするショートパス攻撃はままならず、縦にボールを蹴る展開が増えた。結果的に相手ペースにはまり、終始受け身に回ってしまった。後半にも2失点し、0-4という完敗だった。

岩手県大会では守備が安定し、4試合でわずか1失点。この日も前半を無失点で折り返し、後半に1点を奪いにかかるプランを描いていた。長谷川仁監督は「相手に流れを持っていかれた。先取点を奪われ、すぐ2点目を取られたのが痛かった。これで相手にも余裕ができた」。一方で「自分たちもある程度シュートにもっていけたが、決めることができなかった」と前半の好機を悔やんだ。

中盤で攻守に渡って体を張ってプレーしたMF太田主将は「早い段階での失点がダメージになった。全国大会の雰囲気にのまれてしまった。後輩たちにはこの悔しさをもって、来年もこの舞台に戻ってきてもらいたい」と話した。

遠野は昨年の大会も初戦で作陽に敗れており、2大会連続で岡山勢の前に敗れた。