現役を引退したサッカーの元日本代表GK川口能活(43)が10日、神奈川・相模原市役所で最後に所属したJ3のSC相模原での地域貢献への感謝として、相模原市から「称賛の楯」を授与された。

約350人の市民も駆けつけ、元女子日本代表で日テレベレーザDF岩清水梓(32)がサプライズゲストとして花束を贈呈した。

川口は3年間、相模原でプレーし今季限りで現役生活に終止符を打った。

「3年前に相模原の地に足を踏み入れ、特に、自分にとって何の成果も上げることができずに申し訳ない気持ちの方が強いですが、3年後にこのような形で皆さんに集まっていただき、感謝の気持ちしかございません」とあいさつ。

加山俊夫市長には、相模原の練習場である横川公園にお湯のシャワーが出ないことを明かし「みんな水を浴びていたので。ぜひ、お湯が出るようにご支援のほどを」と、施設改善の“陳情”をする一幕もあった。

引退後、初めてのオフを経験中。現役時代はオフでも、体は休めていたが心は新シーズンの準備に入っていた。

「初めてリラックスした12月、1月を過ごしています」

食事でも現役時代から揚げ物は口にしないなど、ストイックな姿勢を貫いていたが、引退後に一度、コロッケを口にした。

「そうしたら口内炎ができてしまった。油ものの食事に、内臓がまだ、ついていけてないですね。でも、おいしかったですけどね」とエピソードを明かした。

日本代表のGKコーチのオファーも受けており、今後について「間違いなく日本のサッカーの発展に携わる」と約束した。

会場に駆けつけた中学生に「僕はサッカー以外に勉強もしっかりやっていた。何をやるにも一生懸命取り組んで欲しい」と文武両道を勧め、GK志望の子供には、GKに必要なこととして「ぶれない精神的な強さ」「練習すれば強くなれる」「好きな選手のプレーのまねをする」と3カ条を挙げた。