鹿島アントラーズがFW伊藤翔(30)の2発で札幌を3-1で下し、今季初のリーグ戦連勝を飾った。

12日のACL山東戦でも2点を決めており、これで1週間で4発、1カ月で公式戦6戦7発。キリンチャレンジ杯に臨む日本代表に初招集されたDF安西幸輝(23)も、個人技と絶妙なスルーパスで伊藤の2点目をアシストした。

鹿島の頼れる男、伊藤がまたやってくれた。前半12分、カウンターからセンター付近で、MFレオ・シルバのパスが「良いところにこぼれてきた」。すぐに反応して持ち上がり、相手DFがスライディングでクリアした跳ね返りを胸で受けると、体勢を崩しながらもゴールに向かって一直線。ペナルティーエリア手前で相手GKの動きをしっかりと捉え、意表を突くループシュートでネットを揺らした。

続く23分には、相手DF3人に囲まれた中で日本代表DF安西のスルーパスを受け、冷静にダイレクトで流し込み2点目。「みんないいボールを出してくれる。自分のタイミングと出すタイミングが合ってきた。結果に結びついている」と手応えを口にした。

左右のMFの裏を突くのが、チームとしての狙いだった。「(札幌が)あれだけ攻めに行くと背後のスペースが空くので、そこはチームとして突いていこうと話していた。ある程度割り切ってカウンターというのはプラン通り」。同じ3バック+3トップの大分相手に、開幕戦では前線からボールに行きすぎて、裏のスペースにロングボールを入れられて敗れた。前線からの守備を掲げながらも敗戦の反省を生かし、鹿島らしく勝ちにこだわるスタイルで勝ち点3をつかんだ。

勝利の立役者は、2戦連続2発にも「今日はもっと取れましたけどね。まだまだ先は長いので、満足せずにやりたい」とさらなる高みを目指している。今季の鹿島の躍進に、伊藤の活躍は欠かせない。