J1最下位のサガン鳥栖ルイス・カレーラス監督(46)が、次節の5月4日大分戦(昭和電ド)の必勝を期した。

29日、佐賀・鳥栖市内での調整後、次戦の九州ダービーへ「こういった試合の勝利が、感覚的にも倍の価値がある」と、成績浮上のきっかけと位置づけた。

28日湘南戦も敗れて4連敗となり、開幕から1勝1分け7敗、しかも総得点はわずか1の低迷ぶりに「いいとは言えない状況」と反省しつつ「この状況ではまず勝利を得ること、ゴールを決めることが大事。技術的にも戦術的にもメンタル的にも非常に重要なカギになる」と勝ちにこだわる。

大分の印象を問われ「個人個人というより、GKからトップまで全員がやっている。チームとして戦っているところが素晴らしい」と、組織的な全員攻撃全員守備を警戒した。その上で「自分たちもよりチームという所を強くしなければいけない」と対抗意識を燃やした。

07~09年まで在籍した古巣大分戦となる元日本代表FW金崎夢生(30)も「相手どうこうじゃなく、自分たちに集中したい」と意気込んだ。

だが不安要素もある。湘南戦の前半7分に左足負傷で交代した守備の要のDF藤田優人(32)の出場が微妙な点だ。カレーラス監督が「いいとは言えない」という状態で「(大分戦出場が)可能であると信じますが今のところ分からないのが現状」で、しかも深刻な得点力不足の課題もある。指揮官が「自分の中では(得点が)これほど難しいとは考えていなかった。もっとうまくいくと思っていた」という理想と現実のギャップにも苦しむ状況だが、打開するためには勝利しかない。