J1ベガルタ仙台は6日、埼玉スタジアムで浦和レッズと対戦する。好調ベガルタの前に、1つ嫌なデータが立ちはだかる。

21年前の浦和駒場時代から、「赤い悪魔」の本拠では0勝4分け12敗。長きにわたり、未勝利が続いているのだ。しかし、今季の浦和はホーム埼スタで2勝1分け5敗と苦戦。このホーム5敗はリーグワーストで、6得点も15失点もワースト2位と、ホームで低空飛行が続いている。対する仙台は現在リーグ戦4連勝中で、その間8得点2失点と、ようやく攻守がかみ合ってきた。両チームの現況を比較すれば「歴史的勝利」は十分にあると見る。

まさに鬼門だ。J1、J2、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)15試合で4分け11敗。昨年の天皇杯決勝もカップ戦規定で中立地扱いとなった埼スタで0-1の敗戦を喫し、初タイトルを逃した。さらに、天敵までいる。13年に浦和へ加入して以来、FW興梠は対仙台14戦で14ゴールを挙げている。特に17年4月に0-7の悪夢を見た試合では、前半だけでハットトリックを達成している。DFリーダー平岡康裕(33)は興梠について「消える動き、飛び出しがうまい。サイドからのセンタリングに対しての入りが絶妙でゴールの嗅覚を持っている。見失わないように、しっかりとケアしたい」と警戒した。

それでも、今の仙台はひと味違うと証明する。DF蜂須賀孝治(28)は2年前の7失点を振り返り、「打たれたらすべて入るような感覚だった。そういう経験があって今がある。連戦の最後に力を振り絞りたい」と士気を高める。リーグ連勝の勢いを自信に変えて、鬼門で勝ち点3を持ち帰る。負の歴史を変える、またとないチャンスが来た。【山田愛斗】