「鬼門」で「天敵」のダブルパンチに遭った。ベガルタ仙台は21年間未勝利のアウェー浦和レッズ戦をまたしても突破できなかった。

前半から主導権を握られ、同42分、過去の仙台戦で14戦14発のFW興梠にループシュートを決められ、0-1で屈した。連勝は4で止まり、5月18日の磐田戦以来6試合ぶりの無得点。順位は暫定11位に後退した。

仙台最大のチャンスは前半29分、MF道渕諒平(25)が右サイドを抜け出しミドルシュートを放つもGKにはじかれた。「いつもよりも個人で裏を取ることを心がけた。いい形で打てたが決めたかった」。不動の右サイドバック蜂須賀が欠場し、コンビネーションで崩すよりも個人での打開に力を入れた。だが同42分、FW武藤のパスに抜け出した興梠に7年連続ゴールを許した。

後半序盤から浦和ペースで試合が進み同6分、MF椎橋がイエローカード2枚で退場。難しい流れの中で同27分、相手のゴール前でのバックパスを道渕が狙ったが、あと1歩届かなかった。後半のほとんどを10人で戦い、最後まで相手を崩せなかった。渡辺監督は「埼スタで勝てず悔しい。『今日こそは』とハッパをかけたり、気負いすぎないようにコントロールした。勝ち点を取れなかったが、7連戦を戦った選手をたたえたい」と総括した。

98年の浦和駒場時代から続く浦和の本拠未勝利は0勝4分け13敗となり、負の歴史を変えることはできなかった。後半戦スタートでつまずいたが、次戦は13日鹿島戦。好調ホームでまた一から勝利を積み重ねる。【山田愛斗】