4月18日の練習で左太もも裏を痛めて離脱していたJ2横浜FCのFWカズ(三浦知良、52)が仙台大戦で約3カ月ぶりに先発復帰し、自身の持つ天皇杯の最年長出場記録を更新した。カズは不発で後半17分に交代したが、チームは2-1の逆転勝ちで3回戦進出を決めた。

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カズは主将マークを巻き、元号が令和に変わって初のピッチに立った、トップ下で先発も、5バックの相手に大苦戦。シュート0本のまま0-1の後半17分に交代したが、チームは逆転勝ち。カズは「ボールをもらうチャンスがなくて悔しいし、満足行く内容ではなかったが、60分やれたことが収穫」と前を向いた。

今季プロ34年目。格下と戦う天皇杯の難しさはだれよりも分かっていた。90年、当時の読売クラブで国士舘大にPK戦の末に負けた経験もある。試合前日には、監督の許可を得て緊急の選手間ミーティングを行い「プロは技術で上回っていてもメンタルで充実していなければ、下のカテゴリーに負けることもある。入り方を気を付けよう」と気を引き締めた。

前半は先制を許す嫌な展開も、MF松井の得点などでプロの意地を見せた。精神的支柱としてチームの勝利に貢献し「非常に難しい試合を勝てた。リーグでもいい結果を残してつなげていきたい」と横浜との3回戦に目を向けた。