J2東京ヴェルディからJ1横浜F・マリノスに完全移籍した渡辺皓太(20)が9日、自身初となるJ1の舞台での飛躍を誓った。

8日に移籍が発表され、渡辺は同日から横浜の練習に合流。2日目となったこの日も一部別メニューで約1時間半、汗を流した。慣れ親しんだ緑ではなく、横浜の紺の練習着に身を包んだ渡辺は「ひとつひとつの練習からレベルが高くて、日本代表に入っている選手もいる。この中で自分の基準を上げていければいいなと思います」と意気込んだ。

4歳から東京Vの下部組織で育ち、ユースからの2種登録だった16年も含め、4季に渡って中心選手として活躍。7月17日にギャリー・ジョン・ホワイト監督の退任を受けて就任した永井秀樹監督体制では主将も任されていた。移籍にあたっては「お世話になったヴェルディをJ1に上げる気でいた。かなり長い期間をかけて悩みました」といい「どこかでチャレンジしたいという思いもあった」と正直な心境も明かした。

そんな中で「マリノスじゃなかったら行ってないというぐらい(戦術に)興味があった。自分がプレーするイメージもできていた」という横浜からオファーが届いた。「やっているサッカーが魅力的で試合も見ていました。チャレンジしたいなと思いました」と決断した。

加えて横浜には渡辺と同じく東京Vの下部組織で育ち、昨夏に同クラブから加入した先輩のDF畠中槙之輔(23)も在籍。畠中は横浜加入当初はサブに回ることが多かったが、今季からは先発の座をつかみ、日本代表に初選出されるなど、活躍の場を広げていた。そんな先輩の姿も「ひとつの決め手」になったと明かした。

そんな畠中も渡辺の加入について「彼のポジションにもいい選手がいるし、争いもある。試合に出られる保証はないけど、彼にもいい部分はあるし、チームのプラスになる選手」と歓迎。続けて「焦らず、タイミングが来たときにいい結果が残せればいいと思う」と自身の経験も交えたエールを送った。

渡辺は6月の南米選手権で日本代表に初選出され、プライベートでは今月20日に結婚したことも発表していた。公私共に充実した中で迎える新天地での戦いについては「一からのスタートだと思っています。チームメートに認めてもらえるようにアピールしていきたい」と気持ち新たに意気込んだ。