J2アルビレックス新潟はアウェー山形戦を翌日に控えた10日、聖籠町のクラブハウス隣接ピッチで非公開で練習し、敵地に乗り込んだ。連勝へMFフランシス(29)が献身的に「激走」する決意を見せた。前節で9位に浮上し、6位山形戦はさらなる順位アップへ大事なゲームになる。

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表情は明るかった。MFフランシスは笑顔で切り出した。「チーム状況は少しずつ上がっている感じ。これを続ければ、自然と順位は上がる」。そんなチームを好調の波に乗せる1人が右サイドハーフのMFだ。前節ホーム徳島戦(4-0)はMF渡辺新太(24)のチーム3点目をアシスト。相手DFに左右から挟み撃ちされながら強引にドリブルで割り、ラストパスを届けた。7月27日の琉球戦ではハットトリックと、爆発力も秘めている。

フランシスは4月7日の岡山戦(3△3)の途中出場がJ初ピッチ。2得点して、1-3の敗戦のピンチからチームを救った。以後も途中出場が続いたが腐らずトレーニング。スタメンに定着したのは6月8日の岐阜戦からだ。「ディフェンス面ではスペースを消すようなポジションを取りたい」と守備にも心を配る優等生MFは攻撃に移れば持ち前のスピードにスイッチが入る。「自分の特長を生かすことが貢献になる」。フランシスは山形戦の勝利を、ゴールをもくろんでいた。【涌井幹雄】