<明治安田生命J1:仙台2-0清水>◇第31節◇10日◇ユアスタ

10日の清水エスパルス戦は攻守の切り替えが速く、最終ライン、中盤、FWすべてのバランスが良かった。ブロックを崩されなかったし、回されてもじれずにボックス内を固めて相手攻撃陣に仕事をさせず、いい形で勝ち点3につながった。

先制点は道渕の守備から始まり、長沢が前で奪ってハモン・ロペスがラストパス。関口が落ち着いて流し込んだ。前でボールを奪えれば手数少なく得点につながるのを体現した。2点目は難しいニアでのヘディングだったが、永戸のCKから平岡がよく決めた。「CKの守備で相手に隙がある」と前半の状況を仲間に伝え、それを実行できたのは良かった。永戸もいい弾道のボールを上げたし、縦の運動量も増してきた。さすがに菅井(直樹)さんには勝てないが、「何でそこにいるんだ」ともっと驚かせてほしい。

この試合ではハモン・ロペスの運動量が光った。彼がよく動くとシュートも打てるし、チャンスが増える。相手にとって危険なゾーンに入るために、中央だけでなくサイドにも流れたり、今後も継続して動きまくってチャンスをつくってほしい。守備ではドウグラスにシュート5本を打たれたが、寄せるところは寄せて、完璧な体勢ではやらせていない。シマオ・マテがいると相手FWが嫌がり、外に逃げたり、下がってボールを受けるようになる。前で受けさせなかったのは嫌なディフェンスが効いた結果。

次戦はアウェー・ガンバ大阪戦。残り試合で3連勝すれば1桁順位が見えてくる一方、3連敗すればプレーオフの可能性も。天国と地獄がある状況だが、攻守の切り替えがうまくいけば勝ち点9獲得は可能だ。気合を入れて頑張ってほしい。(仙台クラブコーディネーター平瀬智行)