ベガルタ仙台の新ストライカーFW赤崎秀平(28)が、2桁得点者が昨季ゼロだった攻撃陣の、起爆剤となる。

赤崎いわく「形にこだわらず、いろいろな形から枠に持っていけるのが特長」とシュート技術に自信を示し、自身のゴールで上位へ導く覚悟だ。沖縄・糸満市でのキャンプも4日目を迎えた17日、チームは2部練習を実施。午前は軽めのメニューで調整し、午後はミニゲームなど約1時間半みっちり汗を流した。

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得点を量産し、仙台に赤い旋風を巻き起こす。赤崎は川崎フロンターレ(昨季は名古屋グランパスに期限付き移籍)から今季完全移籍で加入。キャンプではゼロから連係を構築している段階だが、ミニゲームでは1トップに入り、キレのある動きを披露した。16日の練習では右サイドバックのDF蜂須賀孝治(29)のクロスからポスト直撃のシュートを放つなど、早くも前線を活性化させている。

シュート練習を始めたのは17日の午後が最初。赤崎は「ここからフィーリングも合ってくると思う。味方がどういうボールを出してくれるかはもちろんだが、自分を信頼してもらうために、普段からの取り組みを含めて、準備している」と語った。パスを供給した蜂須賀は「動きだしの質とキレがすごくいい。体も強いし足元もしっかりしている。パサーとしては出しやすい」と太鼓判を押す。

昨季のチーム総得点は34試合で38。リーグ18チーム中13番目で得点力不足に悩まされた。さらにチーム最多はFW長沢駿(31)の7ゴールで2桁得点者がいなかった。赤崎はいろいろなパターンのゴールシーンを集めた動画を研究。「DAZNさんのおかげ」とストライカーとして日々イメージを膨らませている。

赤崎は「今年はいいメンバーがそろっている。そういうタイミングって逃してはいけないと思うし、縁あって同じ年に集まった。しっかり勝負できる集団にならないといけないし、それを1年間継続できるようにやりたい」。昨季は公式戦29試合で9ゴール(リーグ戦は5)を挙げた。リーグ戦に限るなら、鹿島に在籍していた15年の7ゴールが最多だ。心機一転、目指すはキャリアハイ。シュートセンス抜群の背番号11が、杜(もり)の都で覚醒する。【山田愛斗】