長岡JYFCの内山開翔(かいと、三条第一中2年)、平沢涼珂(りょうが、長岡南中2年)の2人は昨年「JFAエリートプログラムU14」に選出され、全国の優秀な選手とともにトレーニングや実戦練習を積んできた。2人の今後の目標は、3月下旬に行われるU-15日本代表候補合宿のメンバー選出だ。

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内山は左利きで、主に左サイドでのプレーを得意とする。スピードに乗ったドリブルから放つ精度の高いクロスやシュートが持ち味で、全国的にも高い評価を受けている。

県内の各チームは、雪の影響を受ける冬場は屋内でのフットサルが練習の中心となる。内山は「フットサル特有の足の裏でボールを扱う技術、狭いエリアでの状況判断などをサッカーに取り入れ、プレーの幅をより広げたい」と自身のプレーの完成度を高めることに余念がない。

19年11月のJFAエリートプログラムU14韓国遠征ではU14韓国戦に出場。「自分のスピードは通用した。違う国の同世代と真剣勝負できたことは良い経験だった」と振り返る。プログラムでは食事面での指導もあり、細身の内山も当たり負けしない身体作りを意識し始めた。炭水化物の摂取量を増やし、数カ月で5キロ体重が増え「競り合いで負けなくなってきた」と手応えを感じ始めている。内山は「運動量で圧倒し、トリッキーなプレーができる選手を目指す」と目標を掲げた。

平沢は、中学2年で誕生日が9月1日以降の選手を対象にした19年6月開催のエリートプログラム、U14フューチャーキャンプに参加しMFでプレー。体格で劣る分、球ばなれを早くし常に動き続け、FWへパスを配球した。足もとの技術とパスの能力が高く評価されている。お手本の選手はベルギー代表のE・アザール。「周りの選手とうまく連携を取り、ゴールに直結するプレーを多くしチャンスを生み出したい」と話した。

2人が所属する長岡JYFC山崎太一監督は「2人とも能力はある。でも、代表に入りたいなら今よりも何倍も努力しなきゃだめ」とあえて厳しい注文をつける。2人は「絶対にU15日本代表に入りたい!」と声を合わせた。まだ発展途上の中学生。3月のU15日本代表候補選出をはじめ、さらなる活躍が期待される。【小林忠】