北海道コンサドーレ札幌野々村芳和社長(47)が19日、新型コロナウイルスの影響でクラブが被る損失について、約5億円を見込んでいると明かした。「今年を乗り切れたとしても、来年以降は相当大変なことになる。クラブとして、せっかく成長曲線で来ていたけど、しょうがない」と話した。

Jリーグ公式戦は中断中。現時点で札幌のホームゲームは、札幌ドームで週末に予定されていた2試合が延期されている。平日での札幌厚別開催に振り替えられる可能性もある。会場変更に伴う観客数の減少による収入減はもちろん、会場のアルコール消毒費、これまで高齢者も多くいたボランティア運営スタッフを採用せず、アルバイトスタッフにした時の人件費など、新たな支出が想定される。 21日の鹿島との練習試合には、別メニューをのぞく全選手が帯同する。実戦感覚を失わないための道外遠征も、リーグ中断に伴い発生した支出だ。

この日、J1の降格チームなしが決まった。だが今季の戦い方に変わりはない。「現場の目標はACL。そこに向かっていけばいい」と同社長。日程は過密となるが「連戦が増えれば増えるほど、いろんな選手にチャンスがあるわけだから、前向きに考えて欲しいよね。コロナのこの影響があったから、選手として一皮むけたとか、チャンスを得られたとかいう選手が出てくることがうれしい」と期待していた。