北海道コンサドーレ札幌MFチャナティップ(26)が、母国のピンチに立ち上がっている。27日、札幌・宮の沢での自主トレ後、新型コロナウイルス感染拡大の影響で非常事態宣言が出されているタイへの思いを語った。「今、タイは日本よりひどい状況。感染者が多い。早く収まったらいいな」と願った。

インスタグラムで207万人のフォロワーを持つ人気者に、タイ国内からは感染拡大防止への協力の依頼が殺到している。この日、自身のインスタグラムに、タイ語で外出自粛を呼びかける手書きのメッセージを持った写真を投稿した。また正しい手の洗い方を伝える動画も投稿もしている。「お願いされて。自分ができることを。みんなが出掛けないように」と引き受け、タイ国民へエールを送り続けている。

4月2日までの長期オフ。通常なら連休は帰国することもあるが、現状では渡航が難しいため日本にとどまっている。オフ2日目のこの日、「家にいてもつまらないから」と姿を見せ、グラウンドやクラブハウス内で、ほかに自主トレで訪れた選手らと体を動かした。

5月9日のリーグ再開まで1カ月以上の期間がある。「コンディションが一番だから保って、ケガをしないように。ケガをしたらチームの力になれないから」。母国の安全を気にかけながら、日本で今できることを、やっていく。【保坂果那】