北海道コンサドーレ札幌が27日、札幌・宮の沢での自主トレを再開した。新型コロナウイルスの影響で14日から、選手にはクラブハウスとグラウンドの使用や屋外でのトレーニングを禁じ、自宅待機を指示していた。三上大勝GM(48)は「選手が体を動かしたいという時に、一般の公園でランニングなどをするよりは、クラブの施設を開放した方が安全に対応できるのではないかという考え」と、再開に踏み切った理由を話した。

3密対策、接触8割減を徹底する。練習は1日3グループに分け各2時間。1グループの人数も最多9選手までと分散させる。グループ内でもクラブハウス内のトレーニングルームに密集しないよう、グラウンド組と分かれる。換気と消毒をこまめに行い、ランニング時はマスク代わりにネックウオーマーで鼻と口を覆う。距離をとり集団で走らないルールを設けた。

選手からは喜びの声が届く。主将のMF宮沢裕樹(30)は「選手としてはこういう場所がないと仕事をしていけないので、その場を与えてもらえることに感謝したい」と話す。自宅内でのトレーニングにも限界があり「本当にこれでトレーニングになっているのかという心配や、どれだけコンディションが落ちているのかなと思っていた」と胸中を明かした。

練習休止中の他のJ1クラブに先立ち、1歩を踏み出した。同GMは「選手と安全な施設を目指したい」と気を引き締める。ステップを重ね、次は全体練習再開のタイミングを見極める。【保坂果那】