新型コロナウイルスの感染拡大で2月下旬から公式戦を中断していたJリーグが29日、オンラインで臨時の実行委員会を開き、J1の再開日を7月4日に決めた。6月27日にJ2は再開、J3は開幕となる。Jリーグの村井満チェアマン(60)は「国民の健康」を最優先に、日本スポーツ界でいち早く延期を決定していた。早期再開を目指しつつ、誰もが安心、安全な競技運営を全国各地の全56クラブと模索してきた。国難ともいえる緊急事態を乗り越えサッカーを日常に取り戻す日の設定に至った。

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再開を決め発表したJリーグだが、感染拡大の第2波も警戒し、6月15日に発表予定の新たな日程についても、その後、地域の状況を見ながら個別に組み替える場合がある。オンラインで会見した村井チェアマンは「選手の安全、健康管理を万全の態勢で行っていく」と力を込めた。福岡県北九州市などで見られる感染拡大なども念頭に置いた発言。ただでさえ過密日程。組み替えは容易ではなく「限られた選択肢の中で運営していく」と話した。

リーグが費用負担して全て実施のめどがついたPCR検査については「必要であれば(検査キットを)地域に還元することも可能」と発言。一般への機会提供の可能性にも言及した。感染リスクを考慮し、再開後はJ1を中心に数試合は長距離移動のないカードを組むことになる。なお、6月17日に予定していたルヴァン杯の延期も決めた。