アルビレックス新潟はジュビロ磐田との上位対決を1-3で落とし、節目のJ2通算150勝目をホームで挙げることはできなかった。0-1の前半28分、DFマウロ(31)の今季2得点目で同点に追いつくが、後半に2得点を許し逃げ切られた。あと1としていた13年J1時にマークしたホーム試合連続不敗記録9に並ぶこともできなかった。新潟はこれで6勝8分け3敗で勝ち点は26のまま。次節は9日、アウェーで千葉と対戦する。

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磐田に競り負け、順位を逆転された。前節2日の長崎戦から中2日、8人を入れ替えて臨んだ新潟は鄭大世(36)、シルビーニョ(30)、ロメロ・フランク(33)ら心技体そろった30代5選手が先発。前半はベテランらしく、したたかに巧みに試合をコントロール。手数をかけず最終ラインからのロングパスで好機をうかがうと0-1の28分、右サイドからのFKをマウロが押し込み、同点で前半を折り返した。

後半開始から新井直人(23)、福田晃斗(28)、さらに同12分からファビオ(23)、本間至恩(20)を投入。主導権をつかみにいくが、後半18分、23分とカウンターから立て続けに左サイドを崩されて失点。その後は引いた相手を攻略できず、4975人の観衆を集めたスタジアムからはため息がこぼれた。

開幕からここまでわずか2敗をキープしていたが、5試合ぶりに黒星を喫した。J1自動昇格圏内の2位以内を目指す戦いは3分の1が終わったが、アルベルト監督(52)は「長いシーズンはフルマラソンのようなもの。今はこの位置(順位)をキープし、最後に一番上にいればいい」と日々の練習後、冷静に話す。コロナ禍による変則的なシーズン。日々のトレーニングではリカバリーに重点を置かれるため、戦術を深めることは難しいが条件はどのチームも同じ。気持ちを切り替え次節、アウェー千葉に乗り込む。【小林忠】

▽アルベルト監督 前半は拮抗(きっこう)していた。後半さらに打開を図ったがうまくいかず、運にも見放された。特に後半は今シーズン最もレベルの低い内容となってしまった。しっかり気持ちを切り替え、次につなげることが重要。

▽DFマウロ (同点ゴールは)競り合った後、うまく左足で押し込めた。連続出場を続けているが食事、休息をしっかり取れているので疲労は感じない。次節へ向けて気持ちを切り替え、監督が求めることに全員で勇気を持ち、臨みたい。

▽主将・DF堀米 相手守備陣の切り替えが速く、もっと横への揺さぶりが必要だった。上位陣との連戦が続くので、この負けを全員で受け止め、アウェー2連戦に臨みたい。