ブラウブリッツ秋田が「不敗神話」をトリプル更新した。リーグ首位を独走する勢いそのまま、ホームで讃岐に5-0のゴールラッシュで快勝。今季最多、2度目の1試合5得点で不敗記録を開幕から「25」に、昨季から続くJリーグ記録も「27」に、さらに同一シーズンの不敗最長も更新。勝ち点で2位熊本を15差に引き離し、今月中にもJ2初昇格とJ3優勝へのカウントダウンに突入した。

アウェーで開幕9連勝を止められた讃岐を、倍返しとばかりに圧倒した。前半開始1分、MF江口が前線にロングパスを供給。FW斎藤恵太(27)が「賢ちゃん(MF久富)が中で1対1だと分かっていた。ピンポイントに落とせた」と頭で中央に折り返し、受けた久富が右足で押し込んであっさり先制した。8試合ぶり今季2得点目に「久しぶりのスタメンでゴールを決めてチームに貢献できた」と喜んだ。先制弾で勢いづいたチームは同8分にFW田中直、同22分に江口が連続得点。さらに同40分はFKからのこぼれ球を斎藤が開幕戦以来のダメ押し弾を決めた。久富は「1試合1試合勝つことだけを考えたい。試合が少なくなると優勝も見えてくる。次の(8日アウェー)長野戦に向けて頑張りたい」と言葉に力を込めた。

勝ち点61で残り9試合。暫定3位相模原が同44、今日4日に第25節を戦う4位長野が同42のため、あと4勝の上積みで2位以上が確定する。最速なら22日ホーム富山戦でJ2昇格、同29日アウェー熊本戦で3年ぶり2度目のJ3優勝が現実味を帯びてきた。3年前はJ2ライセンスがなく、J3残留の悔しさを味わったが、スタジアム等の基準を満たして同ライセンスを昨年取得。クラブと県民の悲願成就に向けて、機は熟した。【相沢孔志】