名古屋グランパスが、今季を象徴するようなラスト6試合に挑む。次節15日のFC東京戦(豊田ス)を含め残り6試合のうち、ホームは5試合もある。新型コロナウイルスの影響で、過去に例のない過密で変則的な日程をしいられてきたが、最後にホーム戦が偏るという恩恵を受けられるのも今季を表している。

15日東京戦の前々日となる13日、名古屋は愛知・豊田市内での練習前にオンラインで会見を実施。MF阿部浩之(31)は「残り数試合、ACLなどの出場圏内にいくにはどの試合も落とせない。勝ち点3を取れれば勢いがつく」と必勝を誓った。

名古屋は現在4位、東京は3位という上位対決。両者の勝ち点はわずか2で、残りは名古屋が2試合も多い。5位セレッソ大阪、6位鹿島アントラーズを含めて混戦だが、勝てば来季のACL出場となる3位以内、今季の天皇杯出場権が得られる2位へ近づくことも可能だ。

最近2試合のチームは無得点が続いており、阿部は「工夫が足りない」と指摘。「みんなが自分の特長を生かしつつ、人を生かすスペースをつくったりという工夫ができれば。パスの受け手と出し手だけでは無理。他の人が相手を引き寄せてスペースをつくるとか、11人の連動が必要になる」とコメントした。

MF米本拓司(29)は「東京戦を勝たないと、2位争いに踏みとどまれない。逆に負けるとACLも難しくなる。6試合で5試合のホーム戦は、勝ち点3を積み上げることだけを考えている」と話した。

中3日の東京戦を終えれば、残り5試合はすべて中5、6日で迎えられる。古巣東京との対決に、米本は「以前から知っている選手も多いし、気をつけないといけないのは前線の永井君、ディエゴ(・オリヴェイラ)だったり、個の能力で打開してくる選手はイヤ。自分たちがボールを持っている時も一瞬のスキをついてくるので、リスクマネジメントを持って我慢強く、最後に1点を取って勝つつもりで集中力を保ちたい」と意気込んだ。【横田和幸】