なでしこ1部のアルビレックス新潟レディース(L)は3-1でニッパツ横浜FCシーガルズ(なでしこ2部)に逆転で勝利した。

1-1となった後半24分に途中交代で入ったFW児野楓香(22)が2得点し、2年ぶりの8強入りを決めた。準々決勝は19日。この日と同じ会場でINAC神戸(なでしこ1部)と対戦する。

     ◇     ◇     ◇

新潟Lは前半、ニッパツ横浜FCにオウンゴールを許し、0-1で折り返した。チームに焦りはなく落ち着いたプレーを見せるが、得点につながらなかった。サイドからの攻撃が中心でバランスを崩していた。ハーフタイムに奥山監督は「サイドだけじゃなく真ん中も攻めていこう」と伝え、全員が頭の整理ができた状態で後半戦に臨んでいた。

後半22分、FKからストレートに来たボールをMF川村優理(31)が豪快なヘディングで決め、同点。直後の後半24分だった。奥山監督は変化をつけるためにFW児野楓香をピッチに投入した。この采配が的中する。児野は出場から6分後、こぼれ球をゴールに流し込み、勝ち越し弾を決める。そのわずか7分後にはヘディングでネットを揺らし1点を追加した。後半途中出場で2得点の児野は「選手らが疲れてる時にフレッシュな自分がどれだけ動けるか思い切ってやった」とベンチの采配に応える仕事を振り返った。

「後半はプラン通りだったかな」と言う奥山監督。「児野は2週間、良くない状態が続いていたが、これからもっと良くなる」と“復活”に期待を込める。19日の準々決勝の相手は18年皇后杯で4強を懸けて対戦し、惜敗(1●2)したINAC神戸レオネッサ。「十分相手のことを理解している。相手もこちらを理解していると思う。その駆け引きをしながらどうやって攻めていくか。これから1週間のテーマ」と奥山監督は早くも次戦に向いていた。【飯嶋聡美】