日テレ・ベレーザがFW小林里歌子(23)の2得点などで浦和レッズレディースとの乱打戦を制して、大会4連覇を収めた。

貫いた攻めの姿勢が、タイトルを呼び込んだ。前半を2-0で折り返したが、永田雅人監督(47)は「点を入れられても、今の状態でも、点を取りに行くスタイルを変えないで」と指示。後半24分までに2失点し、浦和Lに流れが傾きかけたが、直後の28分に主将のDF清水のスルーパスに小林が抜け出して、勝ち越し点を奪った。

しかし後半41分、浦和LのベテランFW安藤に再び同点とされてしまう。だが日テレは直後の43分、MF木下のマイナスのパスを受けた小林が「3-3に追い付かれたときは正直きついと感じたけど、そこで後手にならずに前に行けて良かった」と、冷静に2度目の勝ち越し弾を決めた。

昨季15得点でなでしこリーグ得点王に輝いたFW田中美南(26)が、今季からINAC神戸に移籍。小林は「去年一番点を取っていた選手が抜けて、覚悟を持って今季に臨んだ。メンタル的なところ、責任感はひとつ乗り越えた」と、FWの軸として日テレを支えた。今季は田中の12ゴールを上回る13ゴールを決め、得点ランク3位と名実ともにエースに成長した。

永田監督も、小林の成長について「田中が抜けたことで場所を与えられて、点を取ること、相手が守ってきたときに何ができるか、ラインの裏と表で仕事ができることを見せて、結果、ゴールもアシストも増えた」と振り返った。頼もしくなったストライカーが、チームを皇后杯4連覇に導いた。