3人がプロに進む順大(関東第6代表)が、プロ内定者7人を擁する桐蔭横浜大(関東第4代表)に競り勝ち、4強進出を決めた。序盤は相手に押し込まれる場面もあったが、前半33分、右CKコーナーキックからMF新関成弥(3年)が頭で押し込み先制。後半は相手に退場者が出たこともあり、最後まで落ち着いた試合運びで逃げ切った。

順大は9日の四国学院大戦で延長を含め120分を戦い、PK戦の末に辛勝していた。堀池巧監督は、四国学院大の試合後「勝ったこと以外、何も残らない試合」とおかんむりだった。だが、この日は激闘から中1日での試合を感じさせず、激しい球際とハードワークで底力を発揮し、指揮官は「前回の反省をどう表現してくれるか見守っていた。選手たちが気持ちをこめて戦ってくれた」と選手の奮闘をたたえた。先制点をアシストしたJ3ロアッソ熊本内定の杉山直宏(4年)は「セットプレーで点が取れれば勢いが付くと思っていた。初戦からチームとして内容が良くなかった中で、勝ち切れたことで手応えがある」と振り返った。

21日の準決勝は20年ぶりに全国4強を決めた東海大との対戦となる。東海大は今季から今川正浩監督が指揮し、今川監督の長男は順大を経てJ3今治に加入したGK今川正樹。堀池監督の教え子だ。不思議な縁の対戦となるが、堀池監督は18年夏の総理大臣杯予選で東海大に敗れ全国切符を逃したことを挙げ「難しい相手。選手たちには2年前を思い出そうと言っている」とリベンジを掲げた。